コッポ / COPPO

ワインという形で生まれる伝統と、時代の流れの中での継承。

"Non occorre cambiare il mondo, ma bisogna lasciare che il mondo ti cambi..."

 ピエモンテのワインの歴史と共に歩んできた名門コッポ家。コッポ社は、1892年ピエロ・コッポ氏によって創立。モンフェラートのカネッリに醸造施設とセラーを構える家族経営のワイナリーです。カネッリは、20世紀初頭より甘口のスプマンテ、モスカートダスティの産地として、またイタリアにおける瓶内二次発酵の発祥の地として知られ、コッポ社の歴史もまたモスカートからスタートします。その後辛口のスプマンテへと商品の幅を広げ、2代目のルイジにより、ついには赤ワイン造りに着手。それまで安価なハウスワインとして知られていたバルベーラ・ダスティに可能性見出し、長期熟成に耐えうるクオリティーワインとしてのバルベーラ作りをスタートさせました。

 ルイジはバルベーラやフレイザなどの赤ワインと同時にまた、ピエモンテで1800年代から存在するシャルドネに着目しました。そして80年代に入り、3代目の4人兄弟、ピエロとパオロ、ジャンニとロベルトに代が移ると、バリックを使ったバルベーラ・ダスティの醸造を開始します。この画期的な試みによって生まれたポモロッソを始めとする数々のワインの成功が、ピエモンテを代表するワイナリーの一つとしてコッポ社を国際的な地位へと運ぶこととなりました。

現在はピエロの息子であるマッシミリアーノと従兄弟のエドワルドも4代目として活躍、コッポは次の世代へと引き継がれています。

世界遺産にノミネートされたセラー

ワイナリー内には山の傾斜を彫って造られた自然のトンネルセラーがあり、カネッリ村一体のセラーはユネスコの世界遺産の候補にノミネートされています。自然に常に湿度80~90℃を超え、定温に保たれたセラーで全てのワインが熟成されます。


昔からの同じ畑で古い木、新たに植えられるブドウが混ざり合う。
伝統、そして新たなリサーチ。コッポの歴史は日々更新されていきます。

コッポは合計56haの自社畑と契約畑を持ちます。ワイナリーのあるカネッリは、砂地の混ざった泥炭土混じりの石灰岩土壌でモスカート作りに最適の土壌。ここではモスカートとバルベーラの一部が植えられます。そしてブライダやヴィエッティなど、多くのバルベーラ・ダスティの生産者が畑を構えるアリアーノとカステルヌオヴォのエリアを中心に、コッポのバルベーラとシャルドネは栽培されます。またカネッリから数km離れた所では、コルヴィーナとネッビオーロが栽培されています。

現在は栽培方法に一部ビオディナミ農法を採用。手に取るだけで8種類ほどの植物がブドウと混在して植えられています。


ワイナリーでは一昔前に使用していたセメントタンクは現在また醸造過程の一部で起動開始しています。
その時のワインの流れによって、醸造方法も変化していきます。伝統を思わす昔の醸造機も点在し、正に時代の流れを感じさせます。


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