ここはアフリカからのシロッコの風が吹き抜ける、
シチリアとヨーロッパ最南端の地。
2002年に設立したマラビーノは、シチリアの最南東の半島辺りに位置します。このエリアはネロ・ダヴォラの発祥の地であり、ワイナリーの位置する住所には"Buonivini=美味しいワイン"と名づけられるほどの古くからのワインの産地です。最近まで赤ワインを飲む習慣しかなかったと言われます。
マラビーノは、シチリアの地を制するファミリー、メッシーナ家がここに30haの畑を所有し、ネロ・ダヴォラやモスカート・ディ・ノートをはじめとする土着品種を中心に、長男、ピエールパオロ・メッシーナが自然に敬意を込めて、シチリアの大地が生む傑作としてのワイン造りに励んでいます。
マラビーノは4つの異なった土壌の畑を持ちます。それぞれの特長を活かした品種を植え、栽培します。
全ての畑は海抜は30~67mと低く、イオニア海と地中海の両方に挟まれた地形より海からの風が強くアフリカからのシロッコの風が吹き抜け、シチリア島の中でも最も暑い、陽射しが照り注ぐ非常に乾燥した地域です。
左から順に
- テッラ・ニウラ:沖積粘土の深い黒い土壌
ここで造られるネロ・ダヴォラは、非常にフルーティーで、時に細身のストラクチャーを持ちます。逆に、モスカートのワインは、あまり芳香さは無いですが、しっかりしたボディが生まれます。
- テッラ・パロミーナ:石灰質の灰色の土壌
約0.5メートルの土があり、豊富な骨格と岩石のみからなる下層土が特徴です。この土地では、ネロ・ダヴォラのみを栽培し、スパイシーでフレッシュ、張りのあるワインを生産します。
干ばつにより粘土が多く含まれるため、ひび割れが生じます。この土壌では、より多くの処理を必要とし、フルボディで濃厚かつ複雑なネロ・ダヴォラや、モスカートは、重要な構造を持つワインが造られます。
- テッラ・イアンカ:石灰質の白色の土壌非常に細かいテクスチャーを持っています。貧弱な土壌ですが、保水性が高く、ミネラル、果実味、フレッシュさがより強いネロ・ダヴォラのワインができます。モスカートは、骨格がしっかりしていて、香りがよく、香ばしいフレッシュなワインです。
上記の写真は、樹齢40年を超える古いブドウ。枝を刈ることなく、足元を縛ることで木が高く成長することを止める"アルベレッロ・インプパート"仕立てと呼ばれます。これらのブドウでアルキメデをはじめ、なんとロゼワインも作るというのがマラビーノ風です。
ビオディナミ農法で作る自然栽培
ブドウの栽培方法は、ビオディナミを採用しています。亜硫酸塩の使用も最低限に抑え、(規定の約25%以下)自然のマメや草を肥料として使用しています。自然が豊かで小さな昆虫や動植物、オレンジを食べているニワトリやカナヘビなどがいます。自然のサイクルこそが重要であるという考えです。
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